Prout Village事業計画書②

 

○構築派遣事業


 この事業は他地域で自治体構築が行われる時に、Prout Worksのコーディネーターを派遣して、構築サポートを行うもの。


⚫︎仕事の流れ

①相談受付と初期対応
 多くの場合、体験→ワークショップ参加で学んだ自治体関係者から依頼があり、統括コーディネーターが調整役として対応する。

②現地調査と計画立案
 統括コーディネーターは製造、医食など各部門のコーディネーターとチームを組み、現地の地理・社会・経済的条件を現地人材と調査。その結果を踏まえて、共同で持続可能な地域構築のための計画サポートを行う。

③現地人材への技術移転と準備
 現地側では、あらかじめ技術分野ごとの専門人材を募っておく。コーディネーターはその人材に対して、企業から導入する技術やシステムの運用方法を分かりやすく伝え、現地運用体制を整備する。

④導入後の継続的フォローと対応
 構築後も、コーディネーターは支援した自治体からの相談窓口となり、運用中のトラブル対応や改善の提案などに継続して応じる。



⚫︎総費用に含まれる項目


・工場設備代 

・コーディネーター手数料
 現地へのコーディネーターの派遣、計画策定、進行管理、移動費、滞在費、活動運営、現地の自治体・住民との連絡、翻訳・資料作成、研修費、予備費、調整費用など。


⚫︎コーディネーター手数料について
 専門コーディネーターは自治体構築の全体像を理解し、それを説明し、現地社会との信頼関係の構築、文化的調整、技術的なサポートを通じて、他地域が自立的運営ができるよう支援し、生涯にわたる関係を築いていく。こういったことから構築派遣の専門コーディネーターは、高度な能力が必要となる。そのため手数料は拘束日数計算で1日10万円を目安にする。

 仮にオーストラリアのある地域へ1ヶ月間派遣となった場合は、31日×10万円=310万円となる。また専門用語を理解した通訳も同額となる。これに現地移動費、宿泊費が別途必要になる。これらが掛ける人数分になる。

項目

金額

説明

実務者(コーディネーター・通訳)手取り

5.5万円

社会保険・税引後の実質手取り日当

会社負担の社会保険・福利厚生

1.5万円

健康保険、年金、労災、雇用保険等

会社の運営費・管理費

3.5万円

交渉・契約管理・進行調整・危機対応など

合計(クライアント請求額)

10万円

高度専門職の総合コストとして算出




⚫︎海外派遣費用のまとめ

区分

内容

金額・算定方法

備考

基本請求額

国内社会保険料込み人件費 

10万円/日、150万円/15日、310万円/31日

給与・危険手当・保険・管理費・リスクバッファを包括

別途実費

宿泊費

実費精算/日当制(参考:高物価 15,000〜30,000円/泊、低物価 2,000〜5,000円/泊)

現地ホテル・サービスアパートなど

食費


3,000〜5,000円/日 目安

現地事情により変動

交通費


都度精算(公共交通・タクシー・レンタカー等)長距離移動時は事前見積り


航空券代


エコノミー〜ビジネス(依頼者指定)往復+途中一時帰国分を含めることも可


その他費用

ビザ・就労許可、現地SIM、予防接種、備品など

すべて領収書ベースで精算





○その他のスタッフについて


 これらの事業運営をするにあたりコーディネーター以外にも、統括部に次のスタッフが必要になる。

⚫︎統括部
統括
・代表者
・副代表者


バックオフィス系

経理+総務
人事+労務


クリエイティブ、教育系

・Webデザイナー兼グラフィックデザイン

・動画制作者

・企画・広報・通訳(日本語と英語のバイリンガル)
教師(Prout Academy)


外部委託
・税理士

・社会保険労務士

・法務担当


 外部委託を除く8名から開始する。その給与はワークショップの売り上げから出る。給与は専門コーディネーターと同じ形態となる。経理や人事などは1人でスタッフ30人ほどを担当する。


⚫︎給与別収支シミュレーション

区分

加算額

時給換算 (満額)

月給 (満額)

社保込人件費

研修生
(約3ヶ月)

0円

1,100円

13.2万円

18.5万円

一般
コーディネーター

5円

1,600円

19.2万円

26.9万円

専門
サポート

10円

2,100円

25.2万円

35.3万円

専門技術
スタッフ

15円

2,600円

31.2万円

43.7万円

専門
リーダー

20円

3,100円

37.2万円

52.1万円



○土地代について


⚫︎土地取得費用目安 / 山林・原野中心+一部集落隣接地とした場合

地目・条件

面積(m²)

単価目安

小計

深山部の山林(@50円)

22,687,500

50円/m²

約11.3億円

山裾(@300円)

5,671,875

300円/m²

約17.0億円

開発可能な平地(@1,000円)

1,890,625

1,000円/m²

約18.9億円

合計(5.5km × 5.5km)

30,250,000

約47.2億円


 土地の単価はあくまで「目安」で、実際には地域条件、登記状況、法規制などにより変動する。

法人格:一般社団法人Prout Village
目的:持続可能な自治体の構築
立地:岡山県山間部
用途:住宅地、農地、教育・医療・交流施設、自然保護、再エネ設備など


⚫︎土地取得費用を安く抑えるための案

方法

内容

想定効果

遊休地・耕作放棄地の無償譲渡/貸与

地元自治体や個人地権者が管理しきれない土地を無償提供または低額で貸す

数万㎡〜数百万㎡の確保が可能

一部土地を「借地」として始動

特定用途(農地・仮設施設など)を買わずに借りて活用

初期投資を大幅に減らせる

行政支援制度の活用

地域再生計画や移住促進策により土地取得や整備に助成金

数千万円〜億単位の支援可能性あり

土地交換・寄付モデル

地元に残したい文化・理念に賛同する人が土地を寄付

市場価格の土地をゼロ円で確保できる可能性も

縮小スタート(段階開発)

最初は2km×2kmなど一部だけ取得して段階的に拡張

初期費用を1/4程度に抑えられる


⚫︎段階導入・地権者協力を前提とした例

区分

面積

単価

想定取得方法

小計

深山部の山林

8,000,000㎡

20円

無償貸与または地域合意で譲渡

1.6億円(圧縮可)

山裾の原野・集落隣接地

2,000,000㎡

150円

一部購入+一部借地

3億円

平坦で重要な施設用地

500,000㎡

700円

厳選して購入

3.5億円

合計

10,500,000㎡

約8.1億円


追加の選択肢(ビジョンに合うなら)

・限界集落を丸ごと引き取る:既存インフラごと再活用(上下水道、道路あり)
・林野庁・農水省の管理地を再利用:地方創生・環境教育プロジェクトとして承認されやすい


現実的な進め方(林野庁を例に)

  1. 候補地の選定:自治体や地元森林管理署に「利活用可能な国有林・国有地」を問い合わせ。

  2. 活動計画書の提出:何の目的で、どんな形で活用するのか、地元へのメリットなどを明確に記述。

  3. 審査・合意形成:地域住民や市町村、都道府県の協力も得ながら合意形成を進める。

  4. 契約・管理:多くの場合は「貸付」からスタート(最長で10〜30年程度の長期利用が多い)。




工場設備の建造費用


●工場建築費用 内訳一覧(中小規模)

工場カテゴリ

建築費用(概算)

内訳・補足内容

家電工場設備

約8億円

全8フェーズ(採掘・精錬・加工・組立・修理・再資源化)を含む。

うち、・建屋・電力・配管:約2.5億円

・機械設備(プレス・組立・検査など):約4.5億円

・ストックヤード/修理工房など周辺施設:約1億円

電車工場(ミッドテック)

約5億円

・六角軌道対応の車両組立・整備棟:約2億円

・木製・鉄骨複合車両製造ライン:約2億円

・検査・試運転設備:約1億円

電動フェリー工場(ミッドテック)

約4億円

・木材・竹を活用した小型フェリー造船ライン:約1.5億円

・推進装置・バッテリー搭載/調整ライン:約1.5億円

・ドック・試運転・水上検査設備:約1億円

衣類工場

約2億円

全7フェーズ(原料→縫製→修理)を含む。

・紡績・染色・織布ライン:1.2億円

・縫製・仕上げ:0.5億円

・再生・補修・エネルギー装置等:0.3億円

アンモニア製造設備

約0.3億円

・集尿タンク・ストリッピング塔・吸収槽等:約0.2億円

・加熱・撹拌・雨水処理など周辺設備:約0.1億円

ロシアンタンポポ由来ゴム製造設備

約0.4億円

・収穫・圧搾・精製・混練・成形・乾燥装置一式:約0.3億円

・包装・検査・安全対策・付帯設備:約0.1億円

合計

約19.7億円

すべての設備を最小限実用スケールで整備した際の中規模モデル。拡張性あり。



●最小と最大の工場設備の費用

工場設備カテゴリ

最小構成

最大構成

家電工場

約8億円

約25億円

電車・フェリー

約9億円

約20億円

衣類工場

約2億円

約6億円

アンモニア製造

約0.3億円

約1億円

ゴム工場

約0.4億円

約2億円

合計

約20億円

約54億円+α(予備・検査・教育設備等)



法人管理費


⚫︎法人を維持する最小限の基盤コスト
 合計は年間約153〜326万円。


費用区分

項目

年間費用目安

備考

法人維持・登記関連

一般社団法人 Prout Village

5〜10万円

登記・維持費


一般社団法人 Prout Academy

5〜10万円

同上


株式会社 Prout Works

10〜20万円

同上


商標登録費(3法人分・年換算)

1.35万円

10年間で13.5万円として均等年割


商標登録に係る弁理士費用(初年度)

5〜10万円

出願1件あたり弁理士費用:3〜5万円目安

小計(法人+商標)


26.35〜51.35万円



費用区分

項目

年間費用目安

備考

法務・会計関連

顧問弁護士

36〜84万円

月額3〜7万円程度


顧問税理士

40〜80万円

月額3〜6万円程度


社会保険労務士

20〜50万円

月額1.5〜4万円程度


外部法務サポート

30〜60万円

契約書・文書レビュー等

小計(法務・会計)


126〜274万円





○住居建設に係る費用


⚫︎事業開始時の住居数


 自治体構築の初期段階で次の表のような120戸の住居から建設を始める。

区分

人数(目安)

想定居住形態

戸数

1. ワークショップ団体(学習者)

103人

6人/1戸で宿泊

18戸

2. 専門コーディネーター

43人

各人+家族で1戸ずつ居住

43戸

3. 自然農コーディネーター

30人

各人+家族で1戸ずつ居住

30戸

4. 統括部(運営スタッフ等)

8人

各人1戸(単身または家族)

8戸

5. 一般来訪者用(宿泊施設)

可変

単身〜家族向け短期宿泊用

21戸

合計

-

-

120戸




⚫︎120戸建てるための日数と人件費

前提条件

・構造:円形(直径12m ≒ 延床100〜110㎡)、2階建て
・基礎:石場立て(=コンクリ基礎不要、比較的軽作業)
・工法:ストローベイル(藁ブロック)+土壁や左官、屋根・断熱含む
・重機:ユンボなど一部利用可
・仕上げレベル:住宅として普通の快適さ(断熱、開口部、雨仕舞)


日数の見方の例:5人日(にんにち)

人数

作業日数

合計人日

1人で作業

5日かかる

=5人日

5人で作業

1日で終わる

=5人日

2人で作業

2.5日で終わる

=5人日


1戸あたりの標準的な作業量(目安)
※ユンボで基礎整地やストローベイル運搬が効率化される前提

工種

内容

必要人日(概算)

基礎

石場立て(整地・玉石据え)

5人日

構造1F

ストローベイル積み+壁下地

15人日

構造2F

2階部分+柱・梁+小屋組み

20人日

屋根

トタン or 板金+垂木・断熱

10人日

土壁・左官

内外仕上げ+土壁塗り

15人日

設備・建具

トイレ・配線・建具

10人日

仕上げ

床・断熱・内部整備

10人日

合計(1棟)


85人日


85人日 × 120戸 = 10,200人日


何人で何日かかるか

作業人数

必要日数(人日 ÷ 作業人数)

備考

100人

102日(約3.4ヶ月)

集中作業体制

200人

51日(約1.7ヶ月)

短期完了可能

300人

34日(約1.1ヶ月)

大規模集団作業体制

500人

20日(約0.7ヶ月)

大工事プロジェクト水準


 

備考

・雨天・資材待ち・段取りのずれなどを考慮すると、+15〜20%余裕を持つのが現実的。
・ワークショップ形式(DIY+指導者あり)の場合、熟練度が低いため1.2〜1.5倍の人日がかかることがある。
・屋根や左官に専門家を交えると精度とスピードが向上する。


結論
・1戸あたり85人日程度(2階建て・重機あり)
・120戸で約10,200人日
・作業人数に応じて、約20日(500人)〜約102日(100人)が建設目安
(約0.7ヶ月〜3.4ヶ月)

目標

 事業の初期スタッフ81人のうち住居建築の専門コーディネーターは4人なので、住民の中からの一般コーディネーター100人を目指す。未経験が多いので設計など含め1年以内に100戸の住居を立て、同時にインフラや農作物栽培も行い、構築支援を開始できるようにする。

 また、ストローベイルハウスや自然農法などの専門知識を内製化するため、初期段階では外部の専門家を講師として招聘する。これにより、地域コーディネーターの育成と自走型の教育体制を整備していく。講師に関しては常勤雇用を上限として費用を試算するが、実際の契約形態は非常勤・業務委託等を含めて柔軟に検討する。


講師費用(常勤・月給制)

項目

内容

講師人数

30名(1ワークショップに3人ほど)

月給

30万円/人

社保等含む付加費用

約40%(月給 × 1.4 = 42万円)

年間人件費

42万円 × 12ヶ月 × 30人 = 1億5,120万円



 次の表は作業工程別の費用。

作業工程別 必要機材・費用(概算)
前提:120戸の住居建設、100人規模/費用合計:概算約5,135万円

作業工程

品目

必要台数・セット数

単価

合計

備考

養生・雨・風対策

大型テント(15m×15mほど)

10張

120万円

1,200万円

実際の同時進行棟数を想定し10張で対応

材料加工

藁ベイルプレス機(ベーラー)

4台

150万円

600万円

大量処理に対応


2トントラック(良質)

8台

200万円

1,600万円

資材・藁の運搬用


丸ノコ・チェーンソー類

15セット

10万円

150万円

分散作業用


電動ドリル・インパクト

15セット

10万円

150万円

同上

基礎・土木

セメントミキサー

5台

15万円

75万円

並行作業に対応


撹拌ドリル(ハンドミキサー)

15台

3万円

45万円

複数現場用


スコップ・鍬・一輪車等

15セット

5万円

75万円

十分な作業数に対応


脚立・簡易足場

40台

20万円

800万円

二階建て対応

施工管理

測量・水準器ツール

8セット

5万円

40万円

現場管理用

安全・消耗品

作業手袋・保護具・照明等

100セット

1万円

100万円

1人1セット

その他

仮設トイレ・休憩テント等

15セット

20万円

300万円

労働環境整備用







合計

5,135万円



 下記はストローベイルハウスの柱や家具などに使用する予定の早生桐について。

早生桐の特性(一般的なもの)

特性項目

内容

成長速度

年1.5〜3m、5年で伐採可能

種の収穫

樹齢3〜4年から結実、種子多数(1本で1万〜10万粒/年)

発芽率

野外で約20〜50%、育苗管理で80%以上も可能

植栽間隔

3×3〜4×4m(1haあたり約600〜1,000本)



シミュレーション:最小苗数から自家採種で増やす場合

ステップ

年次

保有本数

採取可能種数(目安)

発芽率(30%)

翌年の苗育成数(見込)

備考

ステップ1
初期導入

1年目

50〜100本

なし(採取不可)

成長観察・気候適応の確認段階

ステップ2
種からの苗育成

2年目

100本

少量試験採取(予定)

試験レベル

試験苗のみ

本格的な採取準備段階


3年目

100本

100本 × 5万粒 = 500万粒

約150万本

大量育苗・植林可能

村内植林に加え、販売も視野に入る


4年目〜

成功分から拡張

数百万〜の種採取可能

数十万〜百数十万本

商用スケールの苗供給可

育苗体制次第で村内外への展開可能


 100本でも3年目には十分すぎる数の種が取れる。精度の高い育苗ができる体制さえ作れば、大量苗購入は不要。


早生桐の購入費用

項目

内容

初期苗数

50〜100本で十分(予備も兼ねて)

苗コスト

1,500円/本 × 100本 = 約15万円程度

その他

苗畑・育苗スペース・発芽管理など、育苗技術の学習は別途必要


必要な土地の広さ/100本植える場合

間隔

総面積

参考

3m × 3m

9㎡ × 100 = 900㎡

約30m × 30m

4m × 4m

16㎡ × 100 = 1,600㎡

約40m × 40m


結論
・最初に100本の苗を購入し、しっかり育成・観察。
・3年目から自家採取した種で数万本単位の育苗が可能。
・年を追うごとに「種のストック」ができ、早生桐林が自立的に展開可能に。



⚫︎500名分の食糧生産用の農機具など初期費用概算表

 初期スタッフ約100人、ワークショップへ参加する3団体の約300名、訪問客約100名の合計500名の場合。

費目

内容・備考

数量・規模・単価の目安

農地面積

約14ヘクタール/140,000㎡想定/約374m四方

※土地は別途(費用除外)

苗・種子購入費用

野菜・果樹・米の苗や種子代(多品種複合栽培)

約250万円〜700万円

農業用機械・器具

トラクター・耕運機・管理機・畝立て機など

約300万円〜900万円(概算)

農業用ビニールハウス

苗育成・季節延長用ハウス

約500万円〜900万円(5〜7棟分程度)

潅水設備・水管理機器

自動灌漑システムなど

150〜350万円程度

肥料・土壌改良材

堆肥・肥料、土壌改良資材(初期投入費用)

100〜350万円

農業用消耗品

資材・保護具・消耗品(年間消耗品費用として計上)

100〜280万円

農業用車両・運搬機材

軽トラック・リヤカーなど

250〜700万円

作業用工具類

鍬・スコップ・苗植え道具・収穫用具

50〜210万円

貯蔵・保管設備

冷蔵庫・収穫物保管庫(規模により変動)

250〜700万円

合計費用


約2,800万円〜8,840万円




○初期費用まとめ

 ここまでの各初期費用の合計をまとめたのが次の表。

初期費用まとめ

区分

項目

金額(概算)

備考

初期費用

法人管理費

153万円 〜 326万円

登記・法務・税務手続き等

土地代(5.5km × 5.5km)

8.1億円 〜 47.2億円

規模・立地により変動大

工場設備建造費

20億円 〜 54億円

建屋+製造ライン等一式

講師費用

1億5,120万円

30名×12ヶ月×42万円(社保込)

住居建設用 機材・資材

5,135万円

100人規模、120戸分

早生桐の購入費

15万円

植林・木材資源・CO₂吸収用

農業設備(500名分)

2,800万円 〜 8,840万円

小型農機・種子・農具含む

合計(初期費用)

約32.6億円 〜 約112.1億円

最低〜最大レンジ

利益

ワークショップ事業(1団体)

1億2,680万8千円

103人参加(講習+宿泊+食費込)



○設備提供の手数料収益

 他地域に構築支援を行う際は、ここまでまとめてきた設備内容を一つのパッケージとして相手へ提供する。その際に設備費用の15%を手数料として請求する。仮に工場設備や農業設備などの合計が21億円〜55億円の場合、手数料は3億1,500万円〜8億2,500万円となる。

 これを世界の建設可能自治体数の約18万9091村を掛けると、約59兆5636億円〜約156兆円程度となる。


○一般社団法人Prout Academyの事業内容


「概要」

 Prout Academyでは、次の4つが教育の柱となる。


基礎能力(母国語と英語の読み書き、四則演算)

②Duty Share(自治体運営への参加)

③好きなことに取り組む

④自我と無心
 学校として用意するカリキュラムは母国語と英語の読み書きと四則演算のみにする。あとはDuty Shareに参加することで、生活に必要なスキルを学んでいく。また農作業も自治会で共同で行うので、小さい時から覚えていく。無心に関しては、こういった活動の最後に、心を落ち着ける時間として数分設ける程度にし、その継続で自我について少しずつ学んでいく。


 あとは各自が好奇心に従って好きなことをし、得意分野を伸ばしていく。そのためプラウトヴィレッジは仕組みとして、街の中心部を人が集まる場としておき、そこで新たな出会いがあるようにしておく。そうすることで、生活に必須スキルと得意分野の両方を伸ばしながら、自治体も安定運営ができる。


 よってProut Academyでは基礎能力の時間が定期的に用意されていて、子供など学ぶ側はやる気がでたときに参加する。



ポイント

・授業へは強制参加ではなく子供が学びたいと思った時に参加するので、読み書きや四則演算は個人のペースで進んでいく形になる。住居建築や自然農法は作る作業を何回も繰り返すので、途中参加でも回数をこなしているうちに全体像を理解する。



スタッフのルール

・教育の目的は大人がいなくても子供が自分でこなせるようになること。

・ある程度教えて子供ができるようになったら、子供たちで計画を立てて進めることを基本とし、大人はそのサポートをする。
・年齢ミックスが基本だが、習熟度に応じて時間配分や内容は現場で柔軟にアレンジする。
・日別でスケジュールを組み替えても良い。

・質問形式やゲーム性も多く取り入れて遊びの要素を多くする。
・学びは強制はせず、本人のやる気に任せて自己責任も学ぶ機会にする。

・授業中に寝ていても歩き回っても遅刻してきても問題ではなく、怒らない。

・出席日数や点数を競うテストは設けない。

・大人も一緒に参加しても良い。

・先生や教師という単語は使わず、名前で呼び合う。(※“先生”という呼び方は、上下関係を前提とした文化的構造であり、自主性や対等な関係性の妨げになる可能性があるため、Prout Academyでは使わない。)



 子供が安心して学べるように、スタッフは次のことを遵守できる人物に依頼する。


子供への接し方
・子どもは教えられる対象ではなく、共に学ぶ存在として尊重される。
・子供はすでにスマホなどで物知りを前提に、上から目線で指導せず一緒に歩む形で教える。

・子供を見下さない、怒らない、否定しない、笑い者にしない。

・子供がやることに毎回口出ししない。

・子供が失敗しても否定しない。学びの一部として肯定する。

・子供へ教えたがりにならない。

・子供の話を最後まで聞き、安心して話せる関係を作る。

・子供に関心を持ちつつも信頼して任せる放任主義であり、自由を邪魔しない。

・子供が何かをしている時は「見てあげる」ことを大切にする。
・子供がとことん取り組んでいる時は邪魔せず、精神的満足を優先する。
・子供には致命的な怪我になりそうなことは、事前に伝えておく。



スタッフ採用の基準

・Duty Shareの一つとして、共感性が高く誠実な人物をスタッフとして雇う。子供は良くも悪くも大人の言動に影響を受けるため、誠実性の高い人が良いお手本になる。また誠実性の高い人は穏やかさもあるので、子供が怯えることもストレスを受けることもなく、継続して学校に来やすくなる。



子供のルール

・いじめが起こった場合は、話し合いでどうするか決める。ただ改善がない場合はいじめた側がクラスを抜けることになることを伝えておく。


「英語を学ぶ理由について」


 言語教育は、それぞれの地域で使われる母国語の使用を前提とする。その上で、英語を共通言語として学ぶ。プラウトヴィレッジでは、移住や交流が日常的に行われ、国籍や文化の異なる人々と接する機会が増える。そのため、英語を共通言語として身につけることは、自治体内での円滑なコミュニケーションを支える重要な要素となる。英語は「外に出るための道具」であると同時に、「内側をつなぐための道具」でもある。
 また、英語は話者数が非常に多く、教える人材も世界的に豊富である。そのため、学習環境を安定して整えやすいという実利的な利点もある。


「無心時間について」


 赤ちゃんから大人に成長する過程で脳も成長する。それに比例するように「私」という自我も強くなってくる。自我は思考のことでもあり、突発的に起こるもの。つまりこの思考を認識し、コントロールする術を知らなければ、思考に振り回されることが増える。自我が強くなるほど攻撃的になるので、争いや暴力に傾いていき、戦争にまで発展する。平和な社会を維持するためには、まず内面を見つめて思考が起こる様子を観察する必要がある。そして思考で頭がいっぱいになっていることに気づいて、それを客観視して囚われない方法を練習する。

 自我について知ることが、自我から距離をとる第一歩でもあるが、無心になってじっとしているのは、子供にとって退屈でもある。そのため作業終わりに、3〜5分程度、学校の勉強終わりに無心になる時間を設けて学ぶ。


 無心について知ることは、平和の築き方を理解することにもつながり、自我の囚われがない人をリーダーにする必要性がより具体的に理解できる入り口となる。それは推薦選挙にもつながってくる。

 人間は思考と感情を行ったり来たりすることを生涯行う。そのため様々な苦しみや問題も起こる。自我や抑えていくための無心には忍耐力や強い精神力が必要で、長期的な取り組みもいる。Prout Academyでは子供の段階でその知識と方法を学ぶ。



「AIの時代にどうして読み書き、計算が手書きで必要か。」


 プラウトヴィレッジでは最終的にAI、PC、スマホは使用しなくなる。現在は貨幣社会でもあるが、それでも読み書きと四則演算は手書きで行う。


 2024年1月に学術誌『Frontiers in Psychology』に掲載されたノルウェー科学技術大学(NTNU)のオードリー・ファン・デル・ミーア氏とルード・ファン・デル・ウィール氏による研究では、大学生36人を対象に、手書きとタイピングの際の脳活動を高密度脳波計測(HD-EEG)で比較した。
 デジタルペンで手書きする際、脳全体の広範な領域が活性化され、特に記憶形成に関連するアルファ波やシータ波の活動が顕著だった。一方、キーボードでのタイピングでは、活性化される脳領域が限定的で、これらの脳波の活動も低かったと報告されている。
 よって手書きによって得られる視覚的および運動感覚的な情報が、脳内の広範な接続パターンを促進し、学習や記憶の形成に有益であると示唆されている。研究者らは、特に発達段階にある子どもたちにとって、手書きの経験が脳の認知的発達や学習効果を高めるために重要であると述べている。

 この研究を参考に四則演算も考えた場合、AIや電卓は計算過程を表示することもできるが、利用者が答えだけを求める傾向があるため、思考の過程を省略しやすくなる。しかし手書きで計算することにより視覚・運動・空間処理など複数の脳領域が関与し、記憶の定着に有利となる。

 また手書きは一つ一つの工程を可視化するので、どこでミスをしたか気づきやすく、繰り上がりや繰り下がりなど論理的な構造が理解しやすくなる。


 手書きとAIや電卓には他にも下記のようなポイントがある。


・AIの精度が向上しても、指示を出す人間の指示が不明確であればAIは間違った解釈をする。つまりAIは優秀でも人間のミスはなくならないので、AIの回答ミスも今後はなくならない。よって人間が自分で読んで計算して確認できる最低限の能力が必要になる。


・もし自分で四則演算ができなければ、AIが出した答えを鵜呑みにするしかない。すると直感的にこの答えは数が大きい、小さいなどのおかしさに気づくこともなくなる。


・AIにもミスがあることから、大事な場面や資料作成では、AIが出した答えを鵜呑みにせず、自ら読み解き、計算し直すことが求められる。自分で確認できないまま他者に伝えてしまうと、責任ある説明ができず、信頼を損なう可能性もある。


・手書き経験が少ないと、文字構造への注意が浅くなりやすく、AIによる細かな誤字にも気づきにくくなる可能性がある。



「えんぴつ vs タブレット」


 多くの研究では「記憶の定着や深い理解に関しては手書きが有利」とする傾向が強く、デジタルは「効率性やアクセスの良さ、モチベーション向上」で優れるというバランス感覚にある。

項目

えんぴつ

タブレット

脳の活性化度合い

★★★★★(最も高い)

★★☆☆☆(低め)

記憶の定着率

★★★★★(深く定着)

★★☆☆☆(浅い)

感覚刺激

★★★★★(摩擦・筆圧・抵抗感あり)

★☆☆☆☆(触覚刺激がほぼない)

操作の自由度

★★★★☆(筆圧や線の強弱を調整可能)

★★★★★(多機能で操作自在)

書き間違いのフィードバック

★★★★★(自分で気づきやすい)

★☆☆☆☆(自動訂正が多い)

集中力への影響

★★★★★(持続しやすい)

★★☆☆☆(注意散漫になりやすい)

持続的学習への適性

★★★★★(長時間の学習に向く)

★★☆☆☆(短時間・遊び的学習向き)


計算学習における「えんぴつ vs デジタル」の比較

項目

鉛筆(紙に書く)

タブレット(画面で操作)

脳の活性化領域

前頭前野・頭頂連合野・運動野が強く活性

活性化は限定的(指タップ中心)

思考の深さ

「書く=考える」につながる

タップでは省略的で思考が浅くなる傾向

ミスからの学び

書き間違え・書き直しが記憶に残る

自動判定のため記憶に残りにくい

数の概念理解

位取り・桁感覚が育ちやすい

表示が自動で視覚的な理解に依存しやすい

忍耐・注意力

書くことで持続的な集中が育つ

タップ形式は注意が散漫になりやすい




「読み書きについて」


 義務教育の国語の授業では、小学校6年間で1,026字、中学校で1,110字程度を学び、合計で常用漢字(2,136字)の基礎をほぼ網羅する。漢字の学ぶ順番は、画数が少なく、日常でよく使う簡単な漢字からとなっている。


小学校での漢字の学び方:学年別漢字配当表(全1,026字)

学年

学習漢字数

特徴(難しさ・内容)

小1

80字

画数が少なく、日常でよく使う簡単な漢字。「日」「月」「山」「田」「本」など。

小2

160字

名詞・動詞・形容詞など多様な語彙が加わり、組み合わせ語も増える。「図」「空」「話」「国」など。

小3

200字

抽象語や複合語が増え、意味理解が重要に。「海」「教」「場」「意」など。

小4

200字

四字熟語・熟語の構成の基礎も扱うようになる。「機」「界」「戦」「感」など。

小5

185字

社会的・抽象的内容が中心。「歴」「論」「環」「資」など。熟語の構造理解が求められる。

小6

201字

社会・理科・歴史用語の読み書きに耐える語彙。「憲」「議」「権」「態」など。


 中学校では残りの常用漢字の約1,100字を読み書きで扱うことになっている。
例、「哲」「儀」「携」「繊」「隠」「獣」「憂」「模」「縦」など。

 このようにすでに簡単な漢字から難しいほうへと順番ができているので、Prout Academyでもこれを使用する。

 常用漢字2,136字を仮に1日1個、週5個で学ぶと約8年3ヶ月かかり、1日2個だと4年2ヶ月かかる。6歳から始めれば、10歳の段階で一通りは学んだ状態となる。ただ生徒のやる気に任せられるので強制はなくこれは目安の数値となり、これより早くても遅くても問題はない。


「四則演算について」


 義務教育の四則演算は次のようになっている。


小学1年生:
 ・1〜20までの足し算・引き算
 ・具体物で数の理解
 ・「○+○=○」の形に慣れる
 ・簡単な文章問題に挑戦

小学2年生:
 ・くり上がり・くり下がりの計算
 ・筆算
 ・100までの数を使う
 ・かけ算九九の暗唱と理解
 ・かけ算の文章題

小学3年生:
 ・わり算の導入(等分・包含)
 ・かけ算とわり算の関係
 ・筆算の基礎
 ・四則の基礎が完成

小学4年生以降:
 ・大きな数の筆算(例:3桁×2桁)
 ・複雑な文章問題
 ・単位・時間・図形・お金など応用へ


 Prout Academyでもこの内容を生徒のやる気とペースで進めていく。計算問題の内容も住居建築や自然農で使う数字などとリンクさせ、学んだことが即実戦で生かされる問題集にする。



「特別授業」


 Prout Academyでは特別授業として、性教育や歯磨き講習なども設ける。これは毎日授業するわけではないが、数日間など期間限定で行われる内容が対象。内容によって何歳以上が受講可能のようになる。
 また貨幣社会の学校で学びたいという生徒がいる可能性もあるので、高等学校卒業程度認定試験、通信制高校、大学入学共通テストについての情報も共有し、それについてのサポートも行う。またProut Academyでは小・中学校の卒業資格は得られないため、公立校との連携も検討し、子供の将来の可能性を狭めないようにする。


方法

内容

ポイント

① 公立の小学校・中学校との連携(在籍型)

学籍は公立校に残し、通学はオルタナティブスクール。校長の判断で「出席扱い」になる。

文科省も容認。最も一般的な方法。卒業資格は在籍公立校から取得。

② 通信制との併用

通信制中学・高校に在籍し、オルタナティブスクールと併用。

高校以降で多い。卒業資格は通信制学校から取得。

③ 高卒認定試験の受験

高校に通わず、試験で「高校卒業相当資格」を取得。

15歳以上から受験可能。大学や専門学校へ進学可能。

 


「人と物ごとの出会いの場を仕組み化する」

 人は他人や物ごとに出会って新たな興味を持つ。もし真っ白な空間の中で1人で生きていたら、何かに興味を持つことは難しくなる。そういった意味で、プラウトヴィレッジの中央部は様々な施設があり、スポーツ施設があったり、ライブハウスや高齢者施設、BBQ場があったり、犬を散歩させたりする人がいるような場所で、自然と人が集まり、イベントが開かれる。

 Prout Academyもそれらの施設の一つとなる。ここにたくさんの子供がいて、年上がしてることを見てやってみたいと思ったり、友達が話していた言葉が気になったり、大人が何気なく使った知識になにそれ?と興味を持ったりする。

 また赤ちゃんをつれて親が集まる場所にもなることで、赤ちゃん同士、親同士の友達もでき、年上の子が赤ちゃんと友達になる。気づけば誰もが学校を利用していて、入学や卒業という概念もない。


ご支援 proutvillage.info@gmail.com 久保田啓敬まで。

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