2章③ 電子機器 : 持続可能な社会プラウトヴィレッジ 第三版

 

○自治体の共有物

 デジタルのカメラや動画機器も電子部品やレアメタルの使用が多く、個人端末に搭載すると資源消費・環境負荷が急増する。そのため製造したとしても医療施設など各自治体に1台設置の共有端末・共同利用の扱いとなる。
 次の内容は5.5万人の自治体で数台の共有物となるもの。これらはレアメタルフリーが難しく、世界104億人の多くが持てば資源が枯渇が早まるため、個人所有ができなくなる。これらを製造する場合は、すでに使用済みの都市鉱山からの再利用分のレアメタルを使う。また製品もできるだけレアメタルを使わないか、使用量を最小限に設計にしなおした上で共有物となる。

●自治体共有物(PC・カメラ・関連機器)

項目

設計・仕様・素材例

持続可能性・運用ポイント

PC(共有端末)

- 軽量Linux系OS、オープンソースソフト採用

- モジュール式ハードウェア(交換・修理容易)

- レアメタル削減設計(リサイクル金属活用)

- 低消費電力CPUや省エネ設計

- メッシュネット接続対応

- 共有使用で端末数最小化(自治体あたり1〜2台)

- 地域内修理・パーツ製造可能な設計

- ソフト更新や用途拡張で長期使用

- 重要データは分散保存でリスク分散

カメラ(共有機器)

- 光学部品はガラスレンズ中心

- イメージセンサーは標準CMOS(量産品をリサイクル)

- 駆動部簡素化、手動調整重視

- メンテナンス容易な筐体設計

- 共有で利用頻度を適正化

- 故障時は分解・部品交換で長期維持

- 動画撮影は限定運用


プリンター・スキャナー

- シンプル機械構造

- 部品交換・手修理重視

- リサイクル素材使用

- 共有効率化

- 環境配慮型消耗品を優先

映像・音響設備

- プロジェクター(白熱灯ベース)


- 共有イベントや学習用

- 電源・修理は地域対応

サーバー

- モジュール式(交換・修理容易)

- 低消費電力CPU

- リサイクル金属使用

- 分散ストレージ(RAID等)

- オープンソースOSと管理ツール

- 長期利用可能な設計

- 地域修理・保守体制構築

- 再エネ電力で稼働

- メッシュ連携によるデータ冗長化

ストレージ装置

- SSD/HDDは長寿命モデル

- リサイクル素材利用

- 分散・冗長化設計



 住民が使用するカメラについては、デジタルカメラではなく1960〜1970年代のネガフィルムの技術を、動画は1960年代頃のフィルム動画の技術、映写機は1970年代の技術をまず採用する。これらはカラー撮影ができ、電気で動いて、レアメタルは使用しない。ただこれらのカメラは現像液、停止液、定着液、漂白液(動画のみ)などの廃液が出て環境に悪いため、必ずそれを回収して無害化して自然に返せる状態にする。
 音声に関しても1970年代のカセットテープと再生機の技術をまず採用する。これらも電気で動作可能でレアメタル不使用。
 フィルム動画は音声が録音できないので、カセットテープとフィルム動画を同時セットして録音と再生ができる機器を作れば、映像と音声の同期が可能になる。こういった技術も1970年代の映画館で使用されていた。
 これらの技術であれば、世界中で使用しても資源の枯渇に直面せず、持続可能な使用ができる。


○レアメタルフリーの家電


 家電にも多くのレアメタルが使用されている。そのためスマホと同じく持続可能ではなく、再設計が必要となる。

家電カテゴリ

使用される主なレアメタル(枯渇順)

使用目的

電子レンジ

スズ:2039年、金:2044年

回路基板、部品固定、電解コンデンサ

パソコン

スズ:2039年、金:2044年、インジウム:2048年

電子回路、メモリ、ディスプレイ

スマートフォン

スズ:2039年、金:2044年、インジウム:2048年、コバルト:2063年、リチウム:2150年

画面、回路、電池、カメラ

テレビ(液晶・有機EL)

インジウム:2048年、ガリウム:データなし

画面、発光部、タッチ機能

冷蔵庫

金:2044年、銅:2068年、レアアース:2255年以降

モーター、回路、配線

洗濯機

ニッケル:2060年以降、銅:2068年、レアアース:2255年以降

回転モーター、制御回路

エアコン

銅:2068年、アルミニウム:2089年以降、レアアース:2255年以降

ファンモーター、冷媒循環部

掃除機(コードレス)

コバルト:2063年、リチウム:2150年、レアアース:2255年以降

電池、モーター

炊飯器・オーブン

金:2044年、ニッケル:2060年以降、銅:2068年

加熱コイル、制御回路

スピーカー・オーディオ

金:2044年、レアアース:2255年以降、パラジウム:データなし

マグネット、配線、接点


 このように日本の家庭にある家電が持続不可能なものとなっている。そこでプラウトヴィレッジではミッドテック志向で地域資源や手作業での修理・再生を想定した持続可能な設計の家電を作る。

●レアメタルフリーの冷蔵庫

構成部位

代替可能な方式/素材

説明

冷却方式

吸収式冷蔵(アンモニア+水+熱源)

圧縮モーター不要で故障が少ない。熱(薪・太陽熱・バイオガスなど)を利用し電力インフラに依存せず、村単位での電力消費を最小化可能。約4〜10℃(冷蔵)、−10℃前後(冷凍機能付き)。

冷媒

アンモニア

フロン類の代替の自然冷媒。レアメタル不要で、使用後も回収・再利用可能。

電源

マグネシウム電池/水力発電/太陽熱温水器/薪/バイオガス

熱エネルギーや再生可能電力で稼働。

断熱材

木+おがくず+炭化コルク+麻布

レアメタル不要の自然素材で断熱性能を確保。

構造材(筐体)

再生木材/アルミニウム/再生鉄

地場調達可能な素材を用い、長寿命かつリサイクル性が高い筐体を構築。

制御装置

機械式温度調節器/簡素な熱膨張式サーモスタット

電子制御不要で単純構造。村内での修理・メンテナンスが容易。

照明

炭素フィラメント白熱灯

竹・綿素材の炭素フィラメント使用。自然な暖色光で庫内照明。数百〜1000時間交換・再生可能。


レアメタルフリーの冷蔵庫が持続可能である理由

1. 電気をほぼ使わない方法も併用できる
熱(薪・太陽熱温水器・バイオガスなど)をエネルギー源にし、電力インフラに依存しない。ただし数時間ごとに手を加える必要がある。
村単位でも電力消費を最小化できる。

2. コンプレッサーやモーターがない → 故障が少ない
一般的な電気式冷蔵庫はモーター、ポンプ、基板などが壊れやすいが、吸収式は可動部品がほとんどなく壊れにくいのが最大の強み。

3. レアメタル不要(設計による)
冷媒はアンモニア、水など自然界にある物質。アンモニアは−33.3℃と沸点が低く、気化熱が大きいため、周囲の熱を奪って冷却できる。
筐体・断熱・構造部材も木・再生金属・自然繊維などで対応可能。
電子制御をなくせば完全レアメタルフリーの構成が可能。

4. 長寿命
適切にメンテナンスすれば20〜30年、またはそれ以上使える例もある。
例として、ガス式のキャンピング用冷蔵庫は20年以上現役のものも多数。

5. 修理が簡単
仕組みが単純なので、専門知識がなくても修理しやすい。
村内で修理部品を作ることも現実的。

6. リサイクル性が高い
使用材料はほとんどが再利用・再資源化可能。
使用後の冷媒(アンモニア等)も回収・再利用できる。


●レアメタルフリーのアースチューブの冷房

 アースチューブは、地中約1.5〜2.5mの深さに溝を掘りパイプを埋設する。地中の一定温度の空気がパイプを通って室内に送られ、夏は冷房の役割を果たし、冬は暖房の補助として利用される。

アースチューブ利用時の温度変化(東京周辺)

季節

外気温の例

地中温度(深さ1.5〜2.5m)

部屋に取り込む空気の温度(目安)

効果・備考

最高35〜38℃

約15〜18℃

約18〜22℃(10〜15℃の冷却)

湿度や換気量によって20℃近い差も可能。昼も夜も利用できる。

最低−5〜0℃

約15〜18℃

約10〜15℃(10〜20℃の昇温)

気温差が大きいため暖房補助として有効


アースチューブの素材比較表

素材名

持続可能性

特徴

留意点・備考

陶管(高温焼成土管)

◎ 非常に高い(半永久使用可)

高耐久/古代からの下水道利用実績

重くて高価/加工・施工に手間

素焼きの土管

◎ 非常に高い(天然・地元産可)

湿気の吸放出に優れ、土との親和性高い

強度がやや低い/気密性に工夫必要/修理は容易

竹パイプ(加工済)

○ 比較的高い(再生可能資源)

軽量/通気性良好/安価

防腐処理が必要/耐久性低/短期〜仮設向き



設計案

要素

推奨構成

アースチューブ径

直径150〜200mm

長さ

15〜25m(できれば日陰側に設置)

本数

2〜4本(異なる方向から吸気ルート確保)

材質

素焼き土管 or 高温焼成陶管(+砕石層で断熱・排水)

ファン

DC送風ファン+ソーラーパネル(20〜30W)/中心部に吹き出し口設置

空気の流れ

地面から取り入れ→チューブで冷却→室内中心へ→高窓や煙突から排気(重力換気併用)


●レアメタルフリーの吸収式冷凍機ベースのエアコンシステム

項目

内容

動力源

マグネシウム電池、水力発電や太陽熱、薪やバイオマスなどの地域再生可能な熱エネルギー

冷却方式

吸収式冷凍機(熱エネルギーを利用した冷暖房システム)

冷媒

アンモニア+水(自然冷媒で環境負荷が非常に低い)

レアメタル使用

ほぼなし(モーターや半導体を使わないため、資源負荷が極めて低い)

電力消費

ポンプや制御機器がある場合は極小量の電気(小型の風力でも賄えるレベル)

持続可能性

非常に高い(化石燃料を使わず、資源負荷も最小限、循環型地域社会に最適)

サイズ・設置

高気密住宅やストローベイル建築に適合。断熱性が高いため効率よく省エネ運転が可能

メンテナンス

冷媒系と燃焼装置の定期点検が必要だが、構造が単純で技術的負担は比較的低い

安全面

アンモニアの取り扱いに注意が必要。適切な知識・教育が不可欠

快適性

電気制御で快適性向上可能。吸収式特性による制約はあるが十分な冷暖房効果を発揮

自作・自治体運用

住民や自治体が技術を習得すれば自作・運用可能。地域資源活用の地産地消型モデルに最適


●レアメタルフリーの温水床暖房

 昼間は太陽光を集めて蓄熱タンクの水を温める。その温水が配管を通り床暖房として部屋を温める。昼間が曇りや雨の日は、電気で蓄熱タンクを温めて、部屋を温める。この時の発熱体はレアメタルであるニッケルを使ったニクロム線は使わず、銅線や鉄線を使用する。

項目

内容

太陽熱温水器

太陽光を集めて水を温める装置。屋根や壁に設置されることが多い。

温水の循環

温められた温水が配管を通って床暖房システムに送られる。

温水床暖房

床下の配管を温水が流れ、床を暖めることで部屋全体をじんわり暖める。

室内の暖房効果

輻射熱により体感温度が上がり、足元から暖かく快適な室内環境を作る。

エネルギー効率

太陽の自然エネルギーを利用し、電気や燃料の消費を減らせる。

電気加熱(曇り・雨天時)

電気ヒーターで蓄熱タンクの水を温める。発熱体はレアメタルを含まない銅線や鉄線を使用し、電気で駆動。


●レアメタルフリーの太陽熱パネル空気暖房

項目

内容

太陽熱集熱

黒い吸熱面が太陽光を吸収し、箱形のパネル内の空気を暖める

送風ファン

暖まった空気をダクトを通して室内へ送り込む。この時、ストローベイルハウスの内側の土壁に温風が当たるようにして壁が蓄熱し、夜間にゆっくり放熱して、夜の暖房にする。壁の厚みは20〜30cmが理想。

室内空気循環

暖かい空気が部屋全体に広がり、室温を上げる

制御装置・温度センサー

ファンの運転を自動管理し、過熱や効率を調整

換気・排気口

室内の湿気や古い空気を排出し、新鮮な空気を取り込む


●冷暖房設備まとめ

用途

経路

使用時間

冷房①

アースチューブ

朝、昼、夜

冷房②

太陽熱温水器 → 吸収式冷凍機(アンモニア+水)

朝、昼 

※アースチューブを優先使用

暖房①

太陽熱温水器 → 温水床暖房

朝、昼、夜

暖房②

電気→温水床暖房

昼間が雨や曇りの日の夜

暖房③

太陽熱パネル空気暖房

朝、昼

暖房④

ストローベイルハウスの土壁で空気暖房の熱を蓄熱

給湯・生活熱源

太陽熱温水器 → 風呂・給湯・洗面所

朝、昼、夜

 住居の冷房はアースチューブを第一優先として考える。暖房は太陽熱温水器の床暖房と、太陽熱で空気を温めて送風する太陽熱空気暖房の2つの併用を考える。
 アンモニアを使った吸収式冷凍機を使用する場合、配管は部屋の天井側に設置する。

 次の表は住居直径12m、2階建て、6人家族の場合の、太陽熱温水器とタンクの合計サイズ。合計で横幅約11m、 高さ約2mほどの設備が住居の周辺に配置される。これは円周約37.7mのうち約29%にあたる。場所の効率化ため、太陽熱温水器は小型自動車のカーポートの屋根として設置する。


太陽熱システムの熱の流れ

ステップ

流れの内容

設備・場所

役割・ポイント

1

太陽光が太陽熱温水器のパネルに当たる

屋根・壁のパネル

太陽熱で不凍液や水を加熱

2

熱媒(不凍液など)が温水熱交換器へ送られる

屋内熱交換器

熱媒からタンクの水へ熱を伝える

3

熱交換器で蓄熱タンクの水が温められる

屋内蓄熱タンク

温水床暖房用の熱を蓄える

4

熱交換器で貯湯タンクの水も温められる

屋内貯湯タンク

風呂・給湯・洗面用の温水を貯める

5

温水床暖房配管を通じて床下から暖房供給

床下配管・室内

輻射熱で部屋全体をじんわり暖める

6

給湯配管から生活用温水が供給される

台所・風呂・洗面所

生活の温水ニーズに対応

7

電気ヒーター(銅線・鉄線)で補助加熱

熱交換器や蓄熱タンク

曇天や夜間に熱を維持・補充


太陽熱温水システム+タンク構成

項目

主な用途

容量目安

温度帯

サイズ目安(直径×高さ)

設置位置・備考

太陽熱温水器

暖房・冷房・給湯の熱源

発熱能力 約10〜12kWh/日(6人用)

最高 90℃前後

パネル1枚 約1.5m×2.0m × 6〜7枚(約15㎡)

南向き傾斜30〜45°推奨。自動車のカーポートの屋根として設置。

蓄熱タンク(暖房用)

温水床暖房

200〜500L

約40〜60℃

φ50〜70cm × 高さ120〜160cm

屋内断熱必須/床近くに配置

貯湯タンク

風呂・洗面所・台所の給湯

300〜500L

約50〜70℃

φ60〜80cm × 高さ150〜180cm

屋内or屋外日陰(断熱必須)

給水タンク

雨水・湧水など生活用水の貯留。洗濯

1,000〜2,000L+

常温

φ100〜150cm × 高さ130〜200cm+

屋外・雨どい直下/ろ過装置併用推奨

蓄冷タンク(冷房用)

(第二選択肢)

アンモニアの吸収式冷凍機の夜間冷房用熱源

100〜300L

約60〜90℃(熱源用)/冷水側5〜15℃

φ50〜60cm × 高さ100〜150cm

冷房装置近く/断熱・遮光必要


●レアメタルフリーの洗濯機

項目

内容・素材例

動力源

・地域の再生可能エネルギー
・手動ハンドルやペダルによる機械的動力補助

モーター構造

・鉄芯+銅線巻きブラシ付きモーター(永久磁石不使用)
・誘導モーター
・手動駆動用クラッチ、ギア機構搭載

電子制御

・低消費電力マイコン(セラミックコンデンサなどレアメタル削減品使用)
・機械式タイマー兼用で脱水時間管理可能

本体・外装

鉄板(リサイクル可能)、アルミニウム、耐候性天然木材、再生バイオプラスチック

洗濯槽・攪拌部

ステンレス鋼または耐久性再生プラスチック製。脱水時の遠心力に耐えられる強度設計

ギア・軸受け

鉄・真鍮製ギアおよび軸受け。手動駆動と電動切替可能なクラッチ付き機械式ギアボックス搭載

電線・配線材

高純度銅線(リサイクル材活用)、絶縁は生分解性樹脂またはシリコンベース

洗剤投入口・配管

天然ゴム製パッキン、ステンレスまたは銅配管

脱水機能

・鉄+銅モーターによる高速回転(600〜1000rpm程度)対応

・機械式タイマー制御で自動停止

・バランス調整機構

・安全ブレーキ装備

手動動力機能

・手回しハンドル、または足踏みペダルによる動力供給

・クラッチ機構により電動、手動の切替と併用が可能

安全装置

低電圧設計、機械的過負荷保護、遠心バランス調整、感電防止措置

メンテナンス性

簡単に交換できるブラシ、ベアリング、摩耗部品。地域工房で修理可能


●レアメタルフリーの銅線・鉄線ホットプレート

項目

内容・素材例・特徴

動力源

地域の再生可能エネルギー(太陽光・風力・マグネシウム電池など)

加熱方式

電気抵抗加熱(ニクロム線などレアメタル不使用素材:銅線、鉄線など工夫が必要)


手動点火の薪やバイオマス熱利用も可能

発熱体

銅線・鉄線などのレアメタルフリー素材。加熱ムラ防止のため配置や設計が重要

制御方式

機械式タイマー(ゼンマイ式など)による加熱時間管理


温度ヒューズやバイメタルスイッチによる簡易温度制御

内釜(炊飯容器)

耐久性高いステンレス鋼(レアメタル不使用)


セラミック、土鍋など自然素材

外装

リサイクル鉄板、アルミニウム、天然木材

安全装置

機械式過熱防止装置(温度ヒューズ、バイメタルリレー)


漏電遮断器(非電子式もあり)

メンテナンス性

分解・掃除しやすい設計。部品交換も容易

調理方法

炊飯、焼く(焼き魚、ホットケーキ、焼き野菜など)、炒める(野菜炒めなど)、蒸す・煮る・炊く(鍋料理、炊飯は工夫が必要)、保温。


●レアメタルフリーの掃除機

項目

内容・素材例

動力源

・地域の再生可能エネルギー

モーター構造

・鉄芯+銅線巻きブラシ付きモーター(永久磁石不使用)

・誘導モーターも選択可能

電子制御

・低消費電力マイコン(レアメタル削減型)

・シンプルなスイッチ

・機械式タイマー併用で制御可能

本体・外装

リサイクル鉄板、アルミニウム、耐候性天然木材

吸引部・ブラシ

天然ゴム製パッキン、再生繊維製ローラーブラシ。交換可能で地域修理対応

ホース・配管

天然ゴム製パッキン、天然ゴムホース。耐久性重視の設計

集塵容器

ステンレス製。簡単に開閉・掃除可能

吸引ファン

鉄+銅線モーター駆動ファン。高速回転対応。摩耗部品交換容易

安全装置

過負荷保護機構、低電圧設計、過熱防止、機械的ブレーキ

メンテナンス性

ブラシ、フィルター、ベアリングは交換可能。地域修理可能


●レアメタルフリーのスピーカー

項目

内容

駆動方式

アナログアンプ+スピーカーユニット(可能であれば真空管アンプ)

アンプ部構成

・完全レアメタルフリーの真空管アンプ、または完全レアメタルフリー設計のトランジスタアンプ

・手作業で修理・再生可能な配線と部品構成

スピーカーユニット

・紙コーン(音響用特殊紙製振動板)+フェライト磁石の中音域フルレンジ型ユニット

・不要なアルニコ・ネオジムなどのレアメタル磁石は使わない

エンクロージャー

・地域産木材(竹、間伐材、ストローボードなど)を用いた共鳴箱

・釘や接着剤も自然素材由来のものを優先

電源

・DC12V前後の低電圧駆動設計(再生可能エネルギー対応)

機能性

・Bluetoothなどの無線機能は搭載しない(レアメタル回避)

・有線入力(RCA/ミニプラグ)に絞ることで構造を単純化

修理・再生

・ドライバー1本で分解可能

・部品交換しやすい構成(配線・ユニット・電源部すべて)

用途

・村内アナウンス、地域イベント、音楽再生、語学・教育用途など


●レアメタルフリーのライト

項目

内容

名称

白熱ランプ(炭素フィラメント式+ガラス球)

光源方式

電気点灯式(炭素フィラメントによる発光)

使用素材

ガラス球体、炭素繊維フィラメント(竹・綿など)、銅配線、陶器または木製ソケット

レアメタル使用

ゼロ(完全レアメタルフリー)

寿命

約500〜1,000時間(交換・再生可能)

電力源

再生可能エネルギー

明るさ・照度

柔らかな暖色光。読書や作業には複数灯や補助光が必要なことも

製造・修理

・自治体内での手作業

・小規模工房で製造・修理が可能

用途

居住空間、共有空間、ランプスタンド、低照度エリア向け


 こうして各製品ともレアメタルをほぼゼロ〜極少量で設計可能でき、世界100億人規模導入でも資源枯渇リスクは極めて低い。

項目

内容

レアメタル使用量

各製品ともほぼゼロ〜極少量で設計可能。世界規模導入でも資源枯渇リスクは極めて低い。

再生可能性

ほとんどの部品が地域内で再生・修理可能。地産地消型インフラに最適。

廃棄物・環境負荷

プラスチックは使用せず、電子部品は極力減らしており、埋立・マイクロプラ排出もなくなる。

世界規模導入の可否

材料・構造ともに持続可能性が高く、地域適応性もある。資源枯渇や地政学的依存を回避できる。


 家電にはモーターが使われていることが多いが、耐久性・効率・設計自由度を考えると誘導モーターとフェライト磁石モーターが選択肢となり、小型・簡易家電ならブラシ付きDCモーターも選択肢になる。全てレアメタルフリーで、希少資源に依存せず持続可能に使用可能。この3種のモーターを使い分けることで、希少資源に依存しない持続可能な家電設計が可能になる。  スマホ、PC、AI、EVなどのハイテク技術は、一時的なエネルギーと資源のバブルによって成立している特異点的構造と言え、資源の枯渇と共になくなる技術と言える。



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